成金の面倒臭がりとは異なる、本意じゃなくてもゲームを全力で楽しんでいる姿勢に金持ちになるモノの真髄を見た! と言うのだろうか?
って感じにHPがメリッと減った。
『うぐ……小癪な真似を……』
っとゲージが一旦弾けるエフェクトが発生した。
これは攻撃のチャンスであるボスのスタン状態か。
「絆さんが強いのでそこまで強敵では無さそうです」
「そ、そう?」
「一気に畳みかけましょう。絆さん……大技を。奏さんから作業の合間に貴方との連携技に関して聞いて居るのでクレイと一緒にあの魔法は習得してます」
お? 本当に抜け目が無い。
得意魔法は炎と水系統だって言ってたけど俺との連携も兼ねて教わっているのか。
「ふふ……娘も使いそうだなって魔法名を聞いた時に思ったんですよ」
あの魔法系統、娘さんも使いそうなのか。どこまで中二な娘さんなんですかね?
むしろ小学生の息子って感じじゃ無いです?
俺の友人内にいる闇影が脳裏に浮かんで来る。
そういやアイツ、これやる時に一緒にプレイするはずの友人がドタキャンしたんだっけか。
どこでも似たような話が転がってるもんだな。
速度増加状態で俺は白鯨の太刀に武器チェンジしてチャージに入る。
ミリーさんも魔法の詠唱を始めたぞ。
シュンシュンと音を立ててチャージ音が加速していく。
カースダイノキングは猛攻を受けた反動で行動不能になっているからこそ出来る状態だ。
まだHPゲージがそこそこあるけど一気に削りきりたい。
『私の、恨みは……この程度ではやられん!』
っとカースダイノキングはスタンから立ち直り、再度攻撃モーションに入った。
「ミリーさん、行くよ!」
「はい!」
キン! っとチャージが終わった所でミリーさんと呼吸を合わせて連携スキルを放つ。
魔法の熟練度は少なめだろうけれど連携スキルだ。火力は申し分ないはず。
「「ブラッディボムスプラッシュ!」」
何より、ボス特化の白鯨の太刀による一撃はディメンションウェーブイベント時とは目的が異なる。
あの頃よりもスキルによる盛りが激しい今だからこそ火力は更に増す!
オマケにカースダイノキングの近くに居た雑魚を巻き込んで追加効果も狙う。
『グアアアアアアアアアア!?』
『グルアアア!?』
ミリーさんの唱えたブラッディレインが俺の白鯨の太刀の刀身に宿り、暗いダンジョン内の周囲を赤黒く照らしながらカースダイノキング達を切り刻む。
アンデッドというか呪いで構築された設定っぽい連中ではあるが追加効果はしっかりと発動して赤黒い血玉へと変質してボスを含めた周囲の雑魚に連鎖爆裂を引き起こす。
その爆裂によりガクッと減ったカースダイノキングのHPを更に削り取る。
俺はサッと白鯨の太刀に付いた血糊を振って払う。
「おしい!」
ミリーさんが舌打ちするので確認するとカースダイノキングのHPが僅かに残っている。
まだ足りないか……。
「なら――」
ダメ押しの釣り竿変化からのルアーをぶつける。
ザシュッと青鮫のルアーが斬撃を発生させて僅かに残っていたカースダイノキングのHPを全て刈り取った。
『うぐわああああああ……馬鹿な……私たちの恨みがこの程度で……』
バァアアア……っとカースダイノキングがやられモーションとなって動きが止まった。
よし、後は絶命するのを待つだけか。
出来れば解体とかしたい所だけどどんなもんかねー。
『私の恨みは……この程度で、終わるはずがないぃいいいい!』
「は?」
霧散して行くはずの黒い霧が途中で止まり、カースダイノキングが俺へと素早く詰め寄ってきた。
おい、第二形態かよ!?
しかも随分と早いぞ。
『この魂が朽ちる事は無い。私の呪詛をその身に受けろぉおおおお! ギャオオオオオオオ!』
狩猟具のスキルでも対応出来ない程の速度、いや……瞬間移動で俺に掴みかかったカースダイノキングが俺へと黒い霧を吹き付ける。
「絆さん!」
「くっ!」
咄嗟に防御態勢を取る。
が……ダメージは想像よりも低かった。
けど問題はそこじゃない。
種族スキル。カースダイノを習得しました!
カースダイノ
スピリットの職業クエストスキル。
太古から存在する怨嗟を受けた体から具現化する恐竜たちの噛みつき攻撃スキル。
影から恐竜の顎が出現してかみ砕く。
一回の使用に4000のエネルギーと専用の呪いゲージを消費する。
取得条件、特定のクエストで出現するボスに呪われる。
ランクアップ条件 ???
えー……こんなスキルを習得しちゃうの?
なんかペナルティが発生してそうでイヤだな。
『呪われよ! 貴様等の未来に破滅あれ!』
バァ! っとカースダイノキングが纏っていた黒い霧が霧散しながら俺にまとわりついて溶けていく。
そして……カースダイノキングだった化石がバラバラと化石に戻って地面に転がった。
シークレットウェーブクエストクリア!
ってテキストが表示された。
――総合評価一位、絆†エクシード。
二位、ミリー。
二人でやったんだから当然の結果だとは思うけど少し寂しいリザルトだなぁ。
「やりましたね」
「そうだね。ただ、ミリーさんが一位じゃないのか」
総合評価としてミリーさんが謎解きに貢献して俺は戦闘担当だったような気もするけど。
「私は基本、調査をしてましたし隠し通路とかに移動する際には絆さんがルアーを使った移動をしていたからでしょうか」
「かなり接戦だっただろうと思う」
「ふふ、では少し残念がりましょうか。悔しいです。あと少しで1位を取れたのに」
「あんまり悔しそうに感じませんね……」
こう、大人な対応過ぎて遊ばせてもらってる感が凄いなぁ。
呪われた武器
「リザルトを確認するとマップ解析率。施設使用率は大分私が稼いで居るみたいです。とはいえマップ解析率は7割と言った所のようですが」
「あんまり寄り道しないで来ちゃったからな……施設利用率……ショートカットは減点なのか加点なのか」
「加点っぽいですね」
へー……加点なのか。
「やはり戦闘関連は絆さんが飛び抜けてますね」
「ゲームを始めた頃には考えられない戦績に俺も驚かされてる」
俺がここで活躍するとかね。
知恵を駆使して上位に差し込んでいたのにごり押しが多いよ。
「それより絆さん。大丈夫でした?」
「うん。呪いを受けたけど……スキルを習得させられた」
「どのようなスキルですか?」
「カースダイノってスキルでエネルギーと呪いのゲージを消費して影から恐竜を出して攻撃する種族スキルらしい。自動習得でマナは消費してないけど外せない感じ」
「試し打ちは出来ますか?」
「えーっと……習得したばかりでゲージが溜まって無い」
ゲージが新しく出てるけど溜まってないのか使用出来ない。
これってどうしたら溜まるんだろうか。
時間経過か? それとも特定の動作で溜まるのかこの辺りは検証しないといけない。
ただ……この呪いゲージって貯めて大丈夫なのか?
色々とペナルティが発生しそうでイヤだな。
「大丈夫なのでしょうか?」
「うーん……能力低下とかの効果がありそうだけどそこは検証しないといけないかな」
俺は呪われてしまったって感じだ。
「ノジャさんが聖なる魔法を習得してますので解呪が出来るかも知れません」
「確かに」
専門家が俺の友人に居て良かった。
「ですが呪いですか……逆に呪いを所持したままだと普段起こらないイベントとかもありそうですね」
「ああ……そう言った要素がゲームによってはありますね」
非常に悩ましい要素だね。
「俺はそう言ったイベントに興味無いので解呪出来るならしちゃうかな」
「あらま、絆さんは現実的ですね。奏さんも効率主義なので似てますね」
ロマンを求めるのは紡かね。
俺もロマンは求める方だけどあくまで害が無い範囲で遊んでると思う。
「さて……クエスト報酬の獲得アイテムとかあるかな」
「あるようですね。私は……呪術書・恐竜魂というアイテムです。魔法書系列みたいですね。他に素材のドロップもあるようです」
「お? 結構良いモノが貰えてそう」
「絆さんの習得したスキルもここにあったりするかも知れないですね」
そう言った簡単な代物だったら良いなー。
で、俺も確認っと。
――所持している武器の一つが太古の恐竜王骨の剣(呪)に変化しました。
ちょっと待て!
恐る恐る確認すると……白鯨の太刀が見知らぬ武器へと変化している!?
勝手に変えられると困るんだけど? ボス特化で愛用していた一振りなんだぞ!?
しかも何その(呪)って露骨過ぎない?
太古の恐竜王骨の剣(呪) ユニーク
太古から人々を呪い続けた恐竜の王の呪詛が宿って居る禍々しい一太刀。
肉切り包丁を媒介にして変質した一振り。
固定スキル 闇属性 ボスダメージアップ30% 復讐の力 大型特攻3 出血付与 古の呪い 呪具 魔力大幅増加 ダイノバイト 血の渇望
※譲渡及び売買不可
なんか嫌な感じのパワーアップをしてる。
武器チェンジをしてみると……白鯨の太刀の姿は何処へやら、無骨で大きな骨包丁へと変質している。
「あ、それがドロップですか?」
「一応そうなるのかな……白鯨の太刀が報酬の呪いで変質しちゃってこんな姿に……しかもユニーク化した挙げ句譲渡も売買も出来なくなってしまった」
長く使ってた武器だから良いんだけどさ。
攻撃力は下がってるなぁ……スキルは据え置きで色々と増えてるから総合火力は増してそうだけど呪いって所が色々と不穏だ。
逆に火力が下がるって可能性は大いにある。
何にしても呪いの武器である事は変わらない。
「それは……困りましたね」
「まあ、青鮫の冷凍包丁があるから場合によって持ち替えれば良いんだけどさ、元々狩猟具って特殊な装備もあるし」
「外せない訳じゃないのでしたら場合によって使えば良いですね。後は――」
っと、話をしていると地響きが聞こえてきた。
「この流れ……領主になった時と同じ流れかなー」
ゴゴゴゴゴ……と地響きが強くなり遠くでガラガラと音まで聞こえてくる。
それと同時にガラガラと俺達が来た道が崩落して部屋の奥側に洞窟が出現、その先に日の光らしきものが差し始める。
「あそこに早く行きなさいって事みたいですね」
「そうだね」
「ああ……もう少し恐竜の都市を調査したかったのですが、こう言ったアドベンチャーでは遺跡が崩落するのはお約束ですか」
「ミリーさん、割と心の底から楽しんでましたよね」
「ええ」
笑顔で肯定しないで欲しいなー。
「じゃあ脱出しましょう」
「うん。どうにか脱出出来そうでよかった」
って感じで崩落するダンジョンを走って脱出口……光が差し込むところまで行くと、足場の岩の下からブシューッと間欠泉が飛び出し、光が伸びていく所まで打ち上げられた。
「おっと」
一瞬視界が真っ白になったかと思うと、外のフィールドに出られて足場の岩が綺麗に着地する。
ガゴン! っと音がして……間欠泉は収まったようだ。
露骨に出口って事かな。
あ……砦から結構離れてるけど目視できる距離だ。
なんて思っていたら砦から一筋の大きな光が空に伸びる。
連動するように俺達の方も光が伸びて――空に大きな雨雲が発生。
ザーッと雨が降り始めたかと思うとすぐに止んだ。
やがて……ぴょこぴょこと砂漠の各地から植物が生え始め辺りを緑一面へと変えて行く。
まあ、砦の周りや化石が取れそうな岩場とかは砂漠のままのようだけど。
「おー……」
「なんとも綺麗な光景ですね」
「復興ペン! この地の禍々しい気配は散ったようペン」
なんかクリスが現われてそんな事を俺の側で言う。
「砂漠が緑に覆われていく……けど一部は砂漠が残るのかな?」
「そのようですね」
ミリーさんとそんな光景を見る。
本当は硝子や闇影、しぇりると見たかった光景だけどしょうがない。
何より、これで開拓も終わりだろうし再会出来るはずだ。
「よし! 置き去りにしたヌシの所へ早く行こう!」
「ふふ、絆さんからしたら隠しクエストよりもヌシが大事なんですね」
何を当たり前の事を言っているのだろうか。
俺は急いで騎乗ペットを呼び出して一直線に向かったのだけど……ヌシは影も形も居なくなっていた。
「く……消滅してしまったか!」
設置とかしていた訳じゃ無いし誰も周囲に居なかったからかもしれない……くっそ。釣り損にはならないけど素材が手に入らなかったのは非常に惜しかった。
「くっそー!」
「ご愁傷様です」
ミリーさんの合掌が非常に印象深い出来事であったのだった。
こうして俺とミリーさんのプラド砂漠改めプラド草原の開放クエスト時の隠しクエスト攻略は終わったのだった。
「やっぱ絆の嬢ちゃんから目を離すとよくねえな」
イベント達成後にみんなと合流してミリーさんと一緒にシークレットクエストを攻略した事を説明した後、らるくがそう言った。
「ねー! てりすも付いて行けばよかったー!」
「そうじゃな……僅かに可能性があるかもしれないとは思っておったがここまでとはわらわも思いもせんかった」
「発見してもすぐに入るとか無いと思ったんだけどね」
「クレイ、絆さんと私、暗い迷宮で遊んでいましたのよ。若い子って元気で素敵よ」
「ミリーさん、誤解を招くような説明はやめてください。娘さんとの設定に関してもう少しすりあわせした方が良いですよ。クレイさんも」
そもそもあなたはそこまでの歳じゃないでしょう。
娘さんの年齢的に。
「ははは」
クレイさんは苦笑してるけど、冗談にして良いネタじゃないと思う。
「俺は悪くねえ!」
「アンタもその返事が既にネタに走っているでしょ」
俺の否定に姉さんが突っ込んで来る。
しょうがないじゃないか。
暇だから釣りしてたのに妙なクエストが発生しちゃったんだからさ。
友好都市契約
「他のプレイヤーが侵入出来るか試したけど上手く行かなかったね。メモリアルクエストになるのを待つしか無さそうだ」
「種族スキルと武器のユニーク化ね……アンタ、つくづくこのゲームだと運に恵まれてるわよね」
「接待ネトゲじゃ無いから! 信じて!」
「開発者の癖というか歯車がかみ合ったのかしらね。クレイの話だと色々と変動が掛かるみたいだけど」
俺の望んだようなイベントじゃなく、結果的に得になっただけでしかない。
そこだけは譲れないぞ。
「とりあえず姉さんが使えそうな剣が手に入ったからどうぞ」
「はいはい。地味に優秀そうな剣だし、みんな使って無いから貰って置くわよ」
よーし、これである程度話題はそらせたよな。
俺としてはヌシを解体出来なかったのはかなり痛い損失なんだぞ。
「それで呪いじゃったな」
「うん。顔文字さん治せる?」
「ふむ……ちょっと島主の状態を確認させて貰うのじゃ」
顔文字さんが俺の状態を確認している。
が……少しして頭を横に振る。
「ダメじゃな、わらわが解けるようなシステムの呪いでは無い様じゃ。どちらかと言えばイベントフラグに近い固有効果のようじゃ」
「うわ……」
解呪が難しいタイプか……あり得るとは思ったけど、案の定か。
「武器の方は専門じゃ無いからわからん」
「ロミナに再会したら相談してみるよ」
「それがよいじゃろうな。検証して便利じゃったら使えば良いのじゃ」
「そうさせて貰うよ」
ただ、呪いってのはどうにも気持ちの悪い要素が付いてしまったなぁ。
「何にしても帰ろうじゃ無いの。やっとここから出られる事になるんでしょ」
「そうだね」
やっと硝子達と合流出来るし新天地の釣り場に行けるぞ。
マグマ釣りも出来るし出発前にダンジョンのマグマで釣りはする予定だけどね。
こうして俺はみんなにネタにされつつ拠点の城へと戻った。
「よくぞ魔王軍を退かせたピョン! しかも大地の奥深くに根付く呪詛さえも取り払い、砂漠化の根本的な原因まで解決するなんて凄いですピョン。魔王軍が原因だと思ってたけど他にも理由があってボクも驚いたピョン」
ってサンタ帽子ウサウニーが城に戻るなり立て続けに説明を始めた。
ここでみんなの視線が再度俺へと集中する。
「この地が遙か昔の緑溢れる地になったのは領主達のお陰ピョン! 魔王軍を退かせるより緑が溢れたピョン」
「表でわらわ達が活躍している裏で島主は隠しクエストの達成じゃな」
だーかーらー原因は俺だけじゃなくミリーさんにもあるでしょうが。
うう……後は気楽に釣りだけしてれば良いと思ったんだけどなー。
「これも全て、みんなのお陰ピョン! 完成式典が催されるピョン!」
「後はワラの嬢ちゃん。ちゃんと拾わねえとな」
「わかっておるのじゃ」
サンタ帽子ウサウニーに向かって顔文字さんやらるく達が凝視してる。
開拓完了を喜ぼうよ……とは思うけど俺の被っている頭装備の性能が欲しいのだろう。
顔文字さんはウサウニー使いとなる訳だし、この地に来た段階でペックルを使って居た人はウサウニーにコンバートされちゃうそうだから。
されないのはペックルの雇用主である俺くらいなものか。
ペックルとウサウニーだったらユーザーはどっちを選ぶんだろうなぁ。
外界だと現状はペックルと……確かリスーカか。
どれが人気になるものかね。
やがてサンタ帽子ウサウニーがするっと帽子を脱いで王冠を取り出す。
ポロッと地面に帽子が落ちたな。
「今じゃ! ゲットー! わらわも帽子ゲットじゃー!」
顔文字さん。もう少し空気を読んで静かに拾ってくれない?
さっそく被らなくて良いから!
「ボクはここでクラスチェンジするピョン! カルミラ島のペックル達もありがとうピョン!」
「ペーン!」
クリスが元サンタ帽子ウサウニーのキングウサウニーとハイタッチをする。
専用モーションっぽいなー。
「この都市への道も既に作られている……これでやっとこの地も外界との繋がりが復活すると思うピョン!」
この辺りはカルミラ島の開拓完了時と変わらないかな。
どうにか開拓が完了して良かった良かった。
「それでここからは商談の話ピョン! 領主様はこの地の殆どの権利を持っているピョン。それはこれから来る来訪者達を歓迎し、彼等がこの地の設備を使う事で使用する金銭の一部を貰える権利でもあるんだピョン」
「領地持ち特権って奴だね」
「ただ、カルミラ島の島主と共に開拓をしたのでその収益の一部は支払う事になるピョン。友好都市契約も結ぶことが出来るけどするピョン?」
ん? なんか違う台詞が出てきたな。
「友好都市なんて設定も出来るのか」
「どんな事が出来るのかのう?」
「物資の交易が可能になるピョン。カルミラ島でしか手に入らない品を含め交流で得られる品にボーナスが入るピョン」
あ、説明故に色々と細かく答えてくれるようだ。
顔文字さんと俺に各々ウィンドウが表示されている。
ちょっと面倒なのでクレイさんに送って確認して貰おう。
「ふむふむ……どうやら友好都市の関係を結ぶ事で色々とメリットが発生するようだよ。高速便なんかも建築出来る様になるね」
「へー」
「悪くないのではないかの」
「交易限定で入手出来るアイテムも発生するようだし、悪くは無いね」
なるほどな……俺も参加した意味がここで行われるのかな?
「本来は友好都市にするには色々と面倒な条件をクリアしないと行けない様だけど、開拓時から携わったお陰で特例で友好都市に出来るようだね」