Wave of dimensions — страница 42 из 111

闇影のサークルドレインで次元ノサハギンとかの雑魚が余裕で沈んで行く。


「紅天大車輪!」


紡がしぇりるに続いて次元ノ白鯨に飛び乗り、技を放ち始める。

結構良い感じにダメージは入っているんじゃないか?


鯨の中

「拙者も行くでござるよー! 雷遁……バーストサンダーレインでござる!」


闇影がそこそこ長い詠唱をしながら次元ノ白鯨目掛けて魔法を放つ。

おお、雷を落とす魔法か……結構、広範囲で威力も高い。

古来から水生系のモンスターには雷系の攻撃は良く通るという法則がある。

次元ノ白鯨もそれに準じているのか、闇影の攻撃を受けてガクッとHPゲージを減らした。

もちろんバリスタや大砲、捕鯨砲での攻撃も十分に威力がある。


ところで闇影はいつから雷属性の魔法も使える様になったんだろうか?

まあ俺達の狩場は海ばかりだから相性は良いし、それを想定した結果なのかもしれないが。


『すげー……あの島主パーティーの独壇場じゃねえか』

『俺達の出る幕あるのか?』

『チートって訳じゃねえんだよな?』

『話によると、一ヵ月以上開拓を強要されて、装備もLvも潤沢らしい。金の掛るバリスタや大砲を雨みたいにぶちかましてるだろ』

『ああ、税金あるんだっけ』

『俺達の納めた税はしっかり使われている訳だ』

『どっかの政治家とは雲泥の差だ』

『けど、貢献度はお前等には分配されないぞ?』

『これが裏金……だと……?』


なんかオープンチャットがうるさいな……。

そこはゲームシステムだろ。

本気で言っている雰囲気じゃないけどさ。


『皆の者! 攻撃は苛烈じゃが、倒せない程の相手では無い。一気に畳みかけるのじゃ!』

「――――!?」


次元ノ白鯨が声にならない叫びをあげる。

そりゃあ無数の船舶から人が飛び出して、飛びかかり、攻撃してくる訳だしな。

さらに言えば、バリスタや大砲、捕鯨砲を資金? なにそれ? みたいにぶちかましていたらその膨大なHPだって速攻で減って行く。

今の俺達がそれだけ強く、金銭面で余裕だって事の証か。


「ペックル共! 全てを撃ち尽くす勢いでやれ!」

「「「ペーン!」」」


しかも俺達の船は人数は少数でも数はペックルのお陰で水増ししている。

手数は多いに越した事は無い。

やがて次元ノ白鯨は大きく海中へと潜って行く。

次の攻撃動作に入るのか?

ブレイブペックルで防御をする体制を俺は取らせる。

しぇりると紡は……次元ノ白鯨の背中に引っ付いたまま……潜って行った。

……大丈夫か?


「さて、次の攻撃が来るぞ」


ヘイトは俺達が集めている。

また俺達の船目掛けて突撃してくるだろう。

なんて思いつつ、海面を睨みつける。


……。

…………。

………………。

……………………。

…………………………………………来ない。


ボコボコと泡は定期的に上がって来るんだけど、一向に下から突撃してくる気配が無い。


「しぇりるさんと紡さん、大丈夫でしょうか?」


硝子が舵を取りながら俺に声を掛ける。


『あー……皆の者! 次元ノ白鯨が海中に潜り、別の戦闘フィールドに移動したそうじゃ。そこは海中で縦横無尽に泳ぎ回って背中に引っ付いていたプレイヤーを振るい落して攻撃を始めているとの話じゃ。しかも徐々にHPが回復していると報告が出ておるぞ』

「「「何ー!?」」」


周りの船中から悪態染みた言葉が聞こえて来る。

なんだよそれ! 超面倒臭い仕様だな!

俺達の与えたダメージが無駄になるのか?

さすがにそれはやっていられない。

ゲーム的になんとかする方法がありそうだが、すぐには思いつかないな。


『ん? ふむふむ……どうやら最初に突撃を喰らったパーティーは次元ノ白鯨の体内で戦闘しているそうじゃ。他にも海中で捕食攻撃に巻き込まれるとそっちに飛ばされるそうじゃな』


……食われた?

まあ、鯨の体内が空洞、みたいなファンタジーはあるよな。

ピノキオとか、ゲームとかではよくあるギミックだ。


「そっちの連中が活躍すればまた浮上するとかじゃね?」

「そうじゃなきゃHP回復なんて阻止出来ないだろ」

「陽動って事か……初発の攻撃受けた奴、運良いな」

「二度目の攻撃を阻止した島主チーム。折角の攻撃の機会失ってやんの」


うるせー!

そんな敵の攻撃動作を分かり切っている訳じゃないから守らせるに決まってんだろ。


『かと言って、別働隊が任務を達成するのを待っていたら回復され切ってしまう。泳ぎの技能を所持している者達は挙って潜って戦ってほしいのじゃ』

「別フィールド……海中に潜れば行けるのでござるか? 拙者、泳ぎの技能は覚えていないでござる」

「島の開拓を少しは手伝ったと言うのに、持っていないとか」

「私も持ってません……」

「ぷは……お兄ちゃーん、泳ぎの技能を殆ど習得してないからまともに動けずに戻って来ちゃったよー」


紡が海面に顔を出して手を振っている。

嘘吐け! 泳げなかったら前の闇影みたいに溺れるだろ!

紡も自由に動けるように少しは取ってるじゃないか。


「こんな事もあろうかと、ロミナさんが潜水装備を用意はしてくれていますが……」


ロミナが用意してくれた品とやらを確認する。

その名もペックル着ぐるみ♪

自然とその場のみんなが考えを放棄する。

あんなもんを着たら周りの連中になんて言われると思ってんだ。


「紡、息は続くのか?」

「えっとね。次元ノ白鯨が別フィールドからこっちに攻撃する時に使っている大きな泡を潜ると息が続くよ」


敵の攻撃を利用して泳ぎ続けながら攻撃か……。

一応専用ギミックは準備されているみたいだな。

さながらアクションRPGのボス戦みたいな感じだ。


「とりあえず……」


俺は次元ノ白鯨にターゲット登録してペックル達に攻撃を指示する。


「「「行くペン!」」」

「おー!」


ペックル達とブレイブペックルが次元ノ白鯨目掛けて船からゾロゾロと海へ向かって突撃して行く。

これである程度はどうにかなるだろう。

現にペックル達を行かせた所、HPゲージの回復は少しだけ収まった。

しぇりるも活躍していると見て良い。


「投網や機雷を落としまくればそこそこ効果ありそうだ」

「では泳ぎがそこまで得意ではない人は投網と機雷の投下をしましょう」

「絆殿は? 確か素潜りが出来るはずでござる」

「俺に期待してどうすんだ。自慢じゃないが運動神経は悪いぞ」

「お兄ちゃんはねー……その辺りどんくさいもんね」

「やかましいわ。運動が出来るならゲーマーやってねぇよ」

『確かに』

『わかる』


いや、お前等には言ってない。

というか、何会話聞いてんだよ。


「でも習得しているなら拙者達よりも動けるはずでござる!」

「行った早々白鯨の腹の中に行きそうだな。ペックル諸共体内で大暴れさせるのか?」


ぶっちゃけると俺が行っても戦力になれる自信は無い。

むしろ遠くからペックルに指示を出す方が正しいだろ。

島主補正でペックルの能力を引き上げている訳だし。


となると途端にやる事が無くなるな。

舵は硝子と紡が兼任してくれているし、雑魚の掃除は闇影、投網と機雷投下は残ったペックルにさせている。

う~ん……お! 良い事を思いついた。


「闇影……俺、名案を閃いちまった」

「おお、打開策でござるか?」

「いや……そうじゃない」

「じゃあ何を閃いたのでござる?」


……うん。

やる事は一つ。

ここは波発生時限定のフィールド。

そして目の前には海。


俺は釣竿を取り出してルアーを振りまわす。

ここでは何が釣れるかな?


「き、絆殿がこんな状況で悪い発作を発症したでござるー!」


ポチャンと海面にルアーは落ちて行った。


「こら闇影! 人聞きの悪い事を言うな! こんな状況だからこそ、釣れるレアな魚があるかもしれないだろ」

「絆さん……さすがにそれは擁護のしようがありませんよ……」

「泳げないなら体内フィールドの方へ行ってくれば良いだろ! 船の方は俺に任せろ」

「確かに一理ありますけど……せめて戦ってください」

「硝子があの着ぐるみをきたら考える!」

「……それは本当ですか?」


え? マジ?

さすがにやらないだろうと思って言ったんだが……。

く……確かに波で戦うのは楽しいから参加しているけど、俺の本来の役目はみんなに美味しい魚を釣り上げ、解体で刺身とかの料理を提供するのが仕事なんだ。

言わば半生産職。

そんな俺に硝子は戦えと言うのか!


「私も同行しますから戦える場所に行きましょ。ペックルに命じれば回避は出来るはずです」


やらねばならないのか?

社会という巨大な波を前に自分を曲げる時が来たのか……。


「そうだ! 巨大ペックル! サブマリンモード!」

「絆殿がとんでもない事を言い始めたでござる。そんな機能があるのでござるか?」

「ペン?」


巨大ペックルが首を傾げている。

今までまともに反応しなかったのに、どんなAIだ。


「お兄ちゃん、ノリでとんでもない事を言うね」

「あれば良いのか悪いのか……」

「魔法の膜とか展開して船を守ってくれるなら良いけど、ただ潜るだけだったら船が壊れてそう」

「アイデアは良いと思いますよ。絆さんらしいです」


さすがにそこまでペックルは万能じゃないか。

なんて誤魔化しながら海面に二度目のキャスティング。


「良いから絆さん、釣りを止めてくだ――」


硝子が俺を注意しようとしたその時!

ガクンと今までに無いくらい竿がしなった。

なんだ!? この手ごたえ!

大鯰の比じゃない程の力を感じるぞ!?

ディメンションウェーブ第三波-討伐-

シークレットウェーブクエスト発生!

クエスト名『次元ノ白鯨を釣りあげろ!』


俺はリールを巻き取りながら眉を寄せる。


「な、なんでござるか!? 絆殿!」


船が引っ張られて斜めに寄っている。

原因は俺だ。


「紡! 舵をしっかり持って運転しろ!」

「絆さん! 一体何を引っかけたんですか!?」

「どうやら次元ノ白鯨が引っかかっているらしい……」

「はい? あの絆さんのルアーと垂らした糸で、深い所にいる次元ノ白鯨に?」

「どう見てもおかしいでござる!」

「気持ちはわかるが気にするな!」


ゲームではありがちな現象だ。

モンスターをハンティングするゲームに登場する、カエルを餌にするとデカイ足の付いた魚が釣れたりするもんな。


「これだけ引っ張られるって事は嘘じゃないんじゃない? 確か巨大イカを釣った時も引っ張られていたし」


紡が若干楽しげに舵を強く持って言い切る。

しかしなんだこの引き!?


『おい、島主パーティーが何かやってんぞ?』

『釣り? こんな時に、何考えてんだアイツ』

『バカを通り越してキチガイだろ』


うるせー! こっちは釣りがしたくてゲームに参加してんだよ!

波発生中のフィールド限定で良い魚が釣れるかもしれないだろ。

何事も実験だ!

その結果、シークレットウェーブクエストなんて出てんだから。

とか言い訳しても、信じ無さそう。

今は結果を出すしかない!


「うおおおおおお! 俺の釣り経験を舐めるなよぉおおおおお」


今までの釣り経験、竿の性能、モーターリールの力……そして振り込んだ技能と熟練度……その全てを総動員して釣りあげてくれるわぁあああああああああああ!

モーターリールにこれでもかとエネルギーを振り込みながら思い切り引きあげる。

すると魚影が徐々に大きくなって行き、俺達が格闘していた相手が何者であるのか、周りで嘲りながら雑魚と戦っていた連中が口を開ける。


「一本釣りだぁああああああああああああ!」


ついでにスキルをぶちかましてトドメとばかりに竿を振り上げた。

そして……ザバァっと音を立てて、次元ノ白鯨が海面から釣りあげられる。


「「「何ィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!?」」」


巨大な水柱を上げながら次元ノ白鯨は海面に叩きつけられ、目を回しているエフィクトを出しながら腹を見せる。

少しばかり遅れてしぇりる達が海面に顔を出した。


『い、今来た情報を報告すのじゃ。海中で暴れ回っていた次元ノ白鯨が突如顔を海底に向けたかと思うと凄い速度で海面に引っ張られて行ったそうじゃ』

「ボスが釣られた」

「釣ってた」

「島主パーティーが釣ってた」

「おかしい」

『何? 島主パーティーが釣りをしていた? それに引き寄せられて釣りあげられた?』


唖然とした空気が辺りを漂う。

俺は船首に立ち、ドヤ顔をしてみた。


『と、ともかく! 今が攻撃のチャンスじゃ!』


指揮をしている人の声に、ハッと我に返った連中が攻撃を再開した。

気絶している所為か、次元ノ白鯨の奴……攻撃の効きがとてもいい。

一気に回復した分を越えて、大ダメージをみんなで与える事に成功。


やがて我に返った次元ノ白鯨は動きまわって攻撃を再開、海面でしばらく同様の攻撃を繰り返したかと思うと、また潜って行く。

HPが一定以下になると海中に潜るスタイルだな。


今度は潜る連中の他に釣竿を垂らすプレイヤーが現れた。


「なんだよこれ……」


が、ブツンとすぐに糸が切られて悔しがっている。

俺以外にも釣り人が居た事に素直な喜びを覚える。

今度、声でも掛けようかな。


「絆殿が仲間を見つけた目をしているでござる!」

「釣り仲間がそんなに欲しいんですか!?」

「欲しいに決まっているじゃないか! 今度あのプレイヤー達と一緒に一ヵ月くらい地底湖で釣りをするんだ……」


こう、釣り祭的な意味で。


「誰得でござるか!」


もちろん俺得だ。

ちなみに後の話だけど断られた。

しかも勘弁してほしいとまで言われたぞ。

ただ、俺の釣りスタイルはそこから噂になって次元ノ白鯨を釣り上げるのに足る努力をしているのだと納得された。


っと、また俺の釣竿に引っ掛かった!

またも俺は次元ノ白鯨を釣り上げ、絶好の攻撃チャンスが到来する。

これだけ攻撃のチャンスとパターンを組めたら後は半ば作業化するのにそこまで時間は掛らなかった。

合計3回目の釣り上げをする頃には次元ノ白鯨のHPはゼロになり……。


「―――――!?」


声にならない叫びをあげながら次元ノ白鯨は絶命した。

白い閃光が辺りを通り抜け晴れやかな空と白い雲……最初の波を経験した時と同じ事が起こっていた。

どうやら波はこれにて終了のようだ。


キラキラと海が輝いている。

おや?

次元ノ白鯨の近くでドボンと良い音を共に派手な水しぶきが立ち、其処には船が一隻。


「いってー……ここは? アレ、体内バトルをしていたんだが……」

「後少しで心臓に届くはずだったんだが……」


首を傾げている。

たぶん、お前等の方が正攻法だったんだろうな。

急所を攻撃すると背中の穴から噴出されて前線に復帰とかする感じで。


「ウィナー!」


しぇりるがエイハブスピアを船首で掲げて勝利の声を上げている。


「「「よ、よっしゃー!」」」


若干どもった声が聞こえてきたぞ。


「おつー」

「おつかれー」

「お疲れ様ー」

「乙」

「おつカレー」


――ディメンションウェーブ第三波討伐!


システムウィンドウが表示されて描かれている。


「ふー……勝った勝ったー今回は結構良い成績出せるんじゃないか?」

「ですね」

「拙者達の無双だったでござる」

「当然の事……」

「やったね!」


みんなでポーズを取った後、リザルト画面を確認する。

お? おお? おおおおおおおお?

まずは疑問の解決から入ろう。


「なんでここまでの数字が出てるんだ? 単純に雑魚の駆逐とかボスへのダメージの貢献は闇影やしぇりる程は無いはずだが……」

「ペックルに攻撃させるのも絆さんの成績に加算されるって事なんじゃないでしょうか?」

「なるほど」


そう、与ダメージの順位で俺はなんと! 1位を獲得していたのだ。

何かしらのバグが起こっていたとか言われたら俺自身も嫌だったので、納得の理由が欲しかった。

なるほどなるほど、ペックル達は俺の手足の様に動いて、無数の攻撃をしてくれていたもんな。


「よっしゃー!」


おそらく俺の人生の中でもっとも輝かしい活躍をした瞬間ではないだろうか?

撮影モードでリザルト画面を何度も撮影した。


「おお! 絆殿! 凄いでござるな!」

「お兄ちゃん。他の項目も確認した方が良いよ。何処も名前が載ってる」

「受ダメージキングにはなっていないからな!」

「何時の事を引き摺っているでござるか」

「そもそも、私達の名前が大抵の部分に載っていますよ」

「そう……」


確かに、俺達の名前は良い意味で載る項目の大半に記載されていた。

そして輝かしい事に、今回の波までの総合で俺は1位を獲得したのが判明している。

良いな……今までこう言った順位があるゲームで1位なんて殆ど取った事が無い。

まあ、二度目の波を強制不参加させられた分のツケは返して貰った気はする。

とりあえず俺が取った1位は五つ。


総合順位

合計ダメージ

生活

物資支援

種族


この五つだ。

総合は言うまでもない。

良い意味での順位での1位だろう。

所持金等は生活にカテゴライズされると見た。

合計ダメージは先ほどのやり取りだろう。ペックル達のお陰だ。


次点はしぇりると硝子、そして闇影と紡だ。

まあ、島で他のプレイヤーよりも早くやりこみをしていたのだから自然と火力が出たのは言うまでもない。

雑魚はほぼ一撃で仕留めて居た訳だし。


次に生活だが……硝子やしぇりる、ロミナやアルトがベスト10以内にノミネートしている。

波までの間にどれだけ生活をしたかに関わるのだとは思うのだが……まあ、島の開拓なんてやっていたら間違いなく増える項目か。

釣りとかもここに関わる……普段の俺が狙う順位欄だ。

闇影が名前に入っていないのは最後に呼んだからだろう。


物資支援はもちろん、アルトやロミナが名前に入っている。

俺が一位なのはカルミラを解放してプレイヤーの拠点を確保したから……だな。

カルミラに来たプレイヤー全員に支援をしている様な物として評価に入ったのだろう。

しかも次元ノ白鯨を釣り上げるなんてのも間違いなく支援に入ると思われる。

もちろん種族順位も俺は1位だぞ。


この全てで1位を取ったお陰で総合一位になったのは間違いない。

ともかく、これでダメージキングなんて不名誉な称号は完全に消す事が出来ただろう。


「ペックルマスターの無双で終わったか」

「そりゃあ……あんだけ乱射すればな」

「今回だけで何セリン使ったんだ?」

「アレだけやりゃあ誰でも一位取れるだろ」


まあな。俺もそう思う。

しかし、外野の声は気にしない。

というかペックルマスターって俺の渾名か?

く……新たな不名誉な称号が付いてしまったじゃないか。


新天地を目指して

波を乗り越えたんだからアップデート項目の確認だ。


うーん……追加スキルやシークレットスキルの解放とか書かれているなぁ。

もちろん、アイテムの実装。