Wave of dimensions — страница 50 из 111

なんて雑談しながら俺達は悪行河童のボスを倒しに行ったのだった。

結果だけで言うと悪行河童のボスは洞窟内の奥にあるオブジェクトを調べることで出現し、戦闘となった。

普通の悪行河童の三倍くらい大きい河童で、攻撃も苛烈だった。

ブレイブペックルを召喚して守りに専念させたので損害は軽微だった。

結構ブレイブペックルは耐久が高いので助かる。

俺は近づかずに釣竿のスキルであるルアーダブルニードルで援護をし、硝子や紡、しぇりるの猛攻と、闇影の強力な魔法でボスは倒す事が出来た。

尚、闇影が尻子玉を2回ほど取られた事はここに記述しておく。

魔法反応の魔物だからだろうって事だったが、闇影の被弾率をどうにかした方が良いかと思うな。


「大きな河童だったでござるなー」

「そうだな」


尚、解体した際の素材は大河童と付いた河童素材であるだけで普通の悪行河童と素材に関してそこまで差は無かった。


「歯ごたえは十分ありましたね。次の関所を抜けた先が楽しみです」

「そうだね! 次はどんな魔物と戦えるかなー」


かなり順調な行程を踏んでいるな。

なんて思いながら次の関所を越える事になった。




手形を見せるとNPCが門を開いてくれて進む事が出来た。

道なりに進んで行く。

まずは泊まれる所を確保するのが大事だよな。


なんて感じで半日程道なりに皆で雑談しながら歩いて行くと新たな街と言うか前回と同じく、宿と一部の設備がある中継地点に到着した。

今回は……お祭り会場みたいに出店が並んでいる中継地みたいだ。


「わーなんかお祭り会場みたいだね」

「まんまそれみたいだぞ?」


祭囃子が聞こえてくる。

入口に居るNPCがお祭り町みたいな説明をしていた。


「かき氷とか売ってるな」

「りんご飴もあるでござるよ。提灯がぶら下がっていて楽しそうでござるな!」

「問題は俺達しかプレイヤーがいない所為かNPCを入れてもやや簡素な感じな点か」


賑やかな雰囲気ではあるのだけどお祭り独特の人が多過ぎるって雰囲気ではない。

どっちかと言うと寂れたお祭り会場って雰囲気が悲しいな。

祭の賑やかさって子供や人の賑やかさだって聞いた事があるけれど、本当かもしれないな。

まあ、ここもいずれは人が沢山来る事になるだろうけどさ。


金魚



「楽しそうじゃないですか。雰囲気を楽しみましょうよ」

「まあなぁ」


で、出店以外の木造っぽい建物を確認。宿屋に居酒屋? 遊楽っぽい建物と……NPCが無数に集まっていて進めない店がある。


「アレはなんでござるか?」

「えっと……」

「フリークショー」


しぇりるが少し離れた所にある梯子に足を引っ掛けて進めない店を見て言った。

フリークショー? なんだそれ?


「フリーク?」

「見世物小屋でござる?」

「……そう」

「見世物小屋ね……何を見世物にしているのか分からないけれどNPCが多くて中に入れないな」

「夜になるとNPCがいなくなるとかのイベントかな?」


お約束だけどそれって何を見世物にしているのかを確認してからじゃないか?

ちなみに看板には……なんか羽衣を着けた女性が描かれている。

天女って感じ?

どう考えても何かクエストのフラグだろう。


「どうでしょうか……どちらにしてもこの中継地点をしばらく拠点にして依頼を達成して行く形ですね」


そうなるな。


「周囲で情報収集するのと、クエストカウンターを確認してくるねー」

「ああ。で……俺は……」

「このお祭り会場には川や井戸は無かったでござるよ。絆殿」

「馬車で前の中継地点に移動しますか?」


闇影が注意し、硝子が気を効かせてくれる。


「甘いぞ闇影、俺には釣りが出来る所があるのをわかっているぞ」

「この中継街にありました?」


フフフ……と、俺はみんなを連れて最寄りの……金魚すくいの出店の前に行く。


「そこは釣り場じゃないでござるよ!」


知らないなぁ?


「いらっしゃい! 金魚すくいは一回10セリンだよ」


NPCを無視して釣竿を垂らす。

釣り場判定があるかの確認だ!

うん……釣り場判定ではあるみたいだな。

……何も掛らないけどさ。


「ほい」


NPCに10セリンを渡す。


「まいど! 時間はポイが無くなるか5分だよ」


すると金魚すくいのポイを三個渡された。

ポイを使わずに釣り糸を垂らしていると……。


「絆さん……」

「幾らなんでも病的過ぎるでござる」

「そう」


なんか硝子達がドン引きしている。

ここに水場があるんだぞ!


「絆さん、普通に遊びましょうよ。さすがにそこに主は居ないと思います」

「そうか?」

「お客さん、さすがにそれはやめてくれよーこっちのでやってくれよな? 一回30セリンだぜ」


っておもちゃの釣竿が追加された。

こんな所にフラグだと?

なんて見つけづらいイベントなんだ。

さすがにネタでやっていたんだけど……。


「ここでも隠し要素が顔を出しているでござる」

「出店の水槽に釣竿を垂らすなんて方を想定しているのが凄いです」

「……」


コクリとしぇりるが頷く。


「ホイ」


っとおもちゃの釣竿を借りて水槽に垂らす。

チョコチョコと何かが食いつく感覚!


「フィッシュ!」


ピョンと金魚を釣りあげる事に成功!


「みんな! 金魚が釣れたぞ!」

「そうでしょうね……」

「もうツッコミを入れるのも疲れたでござる」

「そう」


もはや釣り堀みたいなもんだよな。

金魚……精々出目金とかが釣れるとかだろう。


「では絆さんはここで釣りをしていてください。私達がお願いを探してきますから」

「了解」


って事で解散となり、俺は金魚すくい店で釣り糸を垂らし続けたのだった。

釣果で言うと金魚に出目金、錦色の金魚など、思ったよりもバリエーションのある金魚が釣れた。


ドジョウとミドリガメも釣れた。

ミドリガメは現実だともう禁止されているはずだが、ここは昔の再現って事で良いのかな?

あ、何故かカエルも釣れたぞ。




そうこうしている内に硝子達が新たなクエストを見つけてきた様だ。

納品クエストに始まり、魔物の討伐クエスト等が無数に発見出来たっぽい。


「悪行河童のボスを倒した事で更なるクエストがあったみたいです。ただ、今回は納品クエストでしたね」

「うん。河童のドロップ品を渡せば良いだけだったから尻子玉を規定数渡したらすぐにクリアだったよ」

「エンチャントのヒント」

「そうそう、アルトさん達に尻子玉を持っていけばいいと思うよ。新しい付与が出来るみたい」


ああ、そう言ったヒントなんかも教えてくれるのか。


「ロミナさんをこのクエストを一緒に達成させたら鍛冶のレシピが増えそうな感じだったよね。職人っぽい人に品定めされたし」

「そうですね。鍛冶技能持ちが必要な感じの話をしていました」

「ま、しばらくここでクエストをしてからでも良いんじゃないか? 後でロミナをついでに呼んだりさ」

「そうだね!」


って感じでそれから数日ほどはこの中継街近隣で魔物を倒したりアイテムの調達等をしてクエストを達成して行った。

俺は金魚すくいの出店で金魚の主が釣れないかと張り付きを行ったぞ。

釣る事は出来た。錦柄の大きな金魚が水槽から釣れて硝子達が呆れかえっていたのが印象的だった。

解体したら低級王者の鱗ととかが取れたな。ニシンと同じ階級の主だったっぽい。


ただ……祭のコインって言うアイテムも入手する事が出来た。

これは何なんだろう?

今の所、使う場所は無い。

交換でもしてくれるNPCがいるのかもしれない。


別の中継街に移動するのが面倒だったので更に金魚すくい屋で釣っていたら今度はヌシドジョウも釣れたぞ。

やはり低級王者の~シリーズだったけどさ。

この素材でまた何か作るのも悪くないな。


それと採掘場に行った。

採掘ポイントにドリルを当てる作業をして鉱石を稼いだ。

しぇりるからドリルを貰って削岩したぞ。新鉱石は魔法鉄って奴だった。それと鍾乳石とルビーとか宝石類。


「大分物資も溜まって来たね」

「そうでござるな」


色々と新たな中継地点の物資が集まって行っているのは事実だな。

島主特権で店の物を購入できる俺達がラインナップを確認すると、この街の装備はお祭りシリーズの様だった。

効果としては外見だけのネタ装備だったな。

街に居る時限定で俺も法被とか着たぞ。

お祭り気分でヒャッハーだな。

お面とか頭に着けたりして、ずっとお祭り会場って感じの雰囲気が良い中継街だ。


「ここの見世物小屋に入るクエストが分からないなぁ」


相変わらず昼も夜も人が群がっていて入れない見世物小屋をみんなで見ながら雑談を行う。


「どこかから連なるクエストとかなんじゃないか?」

「たぶんね。もしくはアップデート後に来るとなんかある感じだと思うよ」

「それで……ちょっと俺は雑務でカルミラ島へ戻りたいんだが、皆はどうする?」


硝子達とは大分狩りが出来たと思う。

なので一度様子を見に行ったら良いかと思い始めている。


「お兄ちゃんがカルミラ島の方のクエストをする事でも次の関所を越える信用を稼げるしなー」

「少しマンネリですし、またここに来るまで絆さんの手伝いをするのも良さそうですよね。確か魚竜って魔物が出ていて私達がいないと勝てなさそうなんですよね?」

「そっちも様子見に行くのは良さそうでござるな!」

「お兄ちゃんのお陰で食事も豪華だしね」


ウナギに始まりカニなど、最近はよく出しているからなぁ。

紡の食いしん坊のハードルが上がっている。

他にも手に入る高級食材はあるにはあるが……。


「じゃあみんな手伝ってくれよ」


この時、みんなは俺を疑う事は無かった。

いや、正確には俺もよくわかっていなかった。

全ての元凶が死の商人であった事を先に明記しておこう。


「ええ」

「カニ装備も欲しいし丁度良いね。いこー!」

「船が懐かしいでござるなー!」


と各々が参加を表明した


「……」

「どうした?」

「別に……」


この先に待ち受けている事が何なのか、しぇりる以外は知る由もなかった。




船に戻った俺達は一旦、カルミラ島に戻り、アルト達と合流した。

ロミナに素材を預けた所、大層喜ばれたぞ。

後でロミナにも中継街のクエストをやる約束を取りつけた。


「お兄ちゃん! カルミラ島でカニの食べ放題バイキングやっててね、カニ缶が売ってたよ!」

「カニー!」


紡のテンションが凄いな。

割と毎日食っている癖に。

それからアルトを船に乗せて一路、漁へと出かけた。


カニ籠

二日後、流氷漂う海域での事……。


「よーし! 今回の水揚げだぞー!」

「……」

「……」

「……」


闇影としぇりると紡の目が死んだまま俺が引き上げて船に積むカニ漁のカニやその他の魚などを無言で船の倉庫に搬入して行く。

そうして設置した罠を、再設置して再度獲れるまでの待機をしている間に、カニを茹でる。

茹でるだけならペックルでも出来る、技能も要らない。

船の中にある増設した厨房で一列に並べて片っ端からカニをゆでる。

茹であがったカニを、ペックルと闇影達に渡し、カニ缶などに加工。


この作業をずっと続けている。

最初は楽しげにしていた紡もどんどん目が死んで行った。


「これはなんでござるかー!」


とうとう闇影が叫んだ。

ツッコミ遅いな。二日もやっていたぞ。


「お兄ちゃん、このクエストいつ終わるの? 長すぎるよ!」


などと妹が訳のわからない事を言い始めた。


「え? クエスト?」


クエスト? そんなのあったっけ?

領主クエストなら合流前に終わらせたはずだが……?

定期的に更新するんだが、その分も終わらせたしな。


俺は首を傾げながらアルトの方に顔を向ける。

アルトはこういうの詳しいだろう。

するとアルトは何故か顔を反らした。

どうやらまた何かやらかしたらしい。


「ちょっと待って、お兄ちゃん。これ違うの?」

「ついにばれてしまった様だね」


アルトが正体を現した。

……ああ! なるほど。

コイツ等、勘違いしていたのな。

1時間で文句を言うかと思っていたのに随分と気が長いな、付き合いが良いな、と思っていたらアルトに騙されていたのか。


「これはカニバイキング用の加工業務だが……」

「え? あれってプレイヤーがやっている店だったの!?」

「なんでこんな事をしなきゃいけないでござるか!?」

「お金を稼ぐためだよ」

「これはクエストではないでござるのか!?」

「ああ、そっちに勘違いしていたのな」


確かに領主クエストは俺とアルトだけがやっていたし、申し訳ないと思って手伝ってくれていたのか。

尚、カニ缶の方は非常食になる。

他にも回復剤の材料になるらしく、市場では安定供給しているお陰で高品質の回復アイテムが出回りだしているのだとか。

曰く……カニポーションって言うらしい。

調剤系の技能を持つアルトと契約したプレイヤーが作っているそうだ。


茹で蟹はバイキング行きで他の端材はカニ装備行きだ。

ロミナも結構作っている。

実は必要素材が膨大なんだけど、数を処理したら案外作れる。

ロミナ曰く、本来の作り方ではなく、空き缶商法の亜種だって話だけどな。

正式な素材はこの近海にある島で出現する大きなカニ型の魔物の素材で作る装備らしい。


問題はその件のカニ型の魔物が経験値的には不味いモンスターだという事。

更にカニがモデルのモンスターだけあって防御力が高い事も不人気狩場の後押しになっている。

雷属性の魔法攻撃に特化しているパーティーが金策に狩る程度だとかなんとか。

それもそこまで人気がある訳ではなく、もっとうま味のある狩場が沢山あるので避けられがちだそうだ。

挙句、俺達がカニ系の品々を安く売却し始めたので更に人足が遠のき、MMOによくある死にマップと化した。

良く言うなら……人が全然居ないから孤独感を楽しめる、幻想的なフィールドだ。


「なんで拙者達はクエストでもないのに蟹工船をしているでござるか!」

「蟹工船なんてよく知ってるな」


蟹工船と言うのはその昔、酷い労働者環境で働かされた人達の悲惨な小説である。


「そうそう! もう蟹飽きた!」

「とはいっても、カルミラ島の蟹関連は俺達がやっているお陰で支えられているモノだったりしたんだけどな」

「安心して良いよ。もちろん報酬は山分けする。カニバイキングは凄い人気があるんだ。みんな満腹でも食べるからね」

「ゲームシステムの闇でござる! 満腹でも食べれるから時間ギリギリまで食べるのが常習化してしまった所為でござるな!」


正解だ。

カルミラ島を中心に広がっているカニバイキングの元締めはアルトだ。

そして俺に紹介した最初のアイテムがカニ籠で設置型の採取罠道具だった訳だ。

アルトのコネと俺の財産で海中に設置して、見える人には島にも見えかねない程設置したカニ籠から獲れる物資でカニバイキングやクエストを達成している。

もちろん、投網漁なども併設していたが……もはや業務の域に達した。


その影響で罠の技能……あっという間に上がったんだよなぁ。

熟練度判定があるらしくてさ。


「闇影くん達が罠が便利だって言ってたから、いつでも覚えられる様に参加させていると言うのに……」


カニ籠は設置する初期投資が激しく面倒で、金が掛るんだ。

けれど一週間かけて各地に設置したんだから、そこまで大変でもない。

餌の仕掛け直しとかはやや面倒だとは思うが、これを楽しむのがゲームと言う物だ。


「余計なお世話でござる! なんでござるかこの実績の数々は! マナがあれば絆殿に一瞬で追い付けるでござる!」

「すごいだろ?」

「失念してた……お兄ちゃんにスローライフ系をさせると画面ビッシリなるんだよ。こう言った時間経過で勝手に作業してくれる設備を大量に設置する人だった!」

「楽だからな」

「限度って物があるよ! アレ、前にやり過ぎて処理落ちしてたじゃん!」


黒歴史を例に出されてしまった。

前に牧場系のゲームで設置出来る便利アイテムを置きまくったら処理落ちしてデータが壊れた事があるのだ。

相当やりこんでいたので一日くらい凹んだ。

さすがにフィールド全部を設置アイテムで埋めるのは想定されていなかったらしい。

美麗グラフィックと田舎の雰囲気が売りのゲームだったのが敗因だな。

多分グラフィックが2Dや安い3Dなら今のマシンスペックなら大丈夫だったはずだ。

と、今でも少し引きずっている。


「うるさい。そんな事は忘れた!」

「スローライフ系のゲームってさ、大抵主人公はスローとは名ばかりの圧迫スケジュールになるよね。いやー、僕も絆くんがここまでしてくれるとは思わなかったよー」


確かにあの手の牧場経営系のゲームって朝6時に起きて、深夜まで働けるからなぁ……。

そして普通にやったら確実に深夜までプレイヤーにコキ使われる事になる。

リアルであの生活をしたら絶対に過労死するだろう。

牧場要素の無いアニマルな住人達と交流するゲームですら、大抵は住人達にパシリにされて主人公はあっちこっち走り回る事になるんだ。

深夜に虫取りや魚釣りさせられたりな。

そういう意味でスローライフ系ゲームの宿命なのかもしれない。

ここまで無理が出来るのもディメンションウェーブがゲームだからだ。

生身の肉体だったらとっくの昔に疲れ切っているだろうし。


「嘘だ! お兄ちゃんの性格なんてわかるはず!」

「絆殿が黒幕に見えてアルト殿が黒幕でござる! 想像通りでござる!」


ちなみにブレイブペックルの頭装備をベレー帽に変えて軍曹風にさせている。

ここはペックル達の地獄だ……なんてな。

闇影達は収監されている。


「まあね! いつもの事だよ」

「この死の商人!」


まあ、アルトが死の商人なのは否定しない。

というか、いつもの事である自覚があるのかよ。


「ゲーム参加プレイヤー全員分の蟹をお兄ちゃん達が確保してるんじゃないの!?」

「ははは、そこまで……かもね!」


おい、否定しないのかよ。


「さすがのこのゲームもMMOだからね。上手い人や成功している人が居たらすぐに模倣する人が出てくるんだけど、カニ籠は現在の相場だと結構高い投資が必要だからね」


確かに一個一個が結構高いんだよな。

それを……500個くらいはあったはず。

定期的にアルトが材料を持ってきたり、カニ籠自体を購入してくるから、実際の数がどんなものなのかわかりづらい領域になっている。

とりあえず設置してある場所の全部から回収して、餌を入れて再設置している感じだ。

追加のカニ籠があればついでに設置していく。

設置して一定時間経過しないとカニや魚が手に入らない、というのもある。

俺の場合、この設置時間のお陰で硝子達と遊べるので助かっているが。

もちろん設置する場所や設置時間で手に入るカニや魚の種類、量が変わる。


「何より、この量だと設置したカニ籠を回収しに行くのも面倒だからね。絆くんみたいなマメな人じゃないと模倣は難しいと思うよ?」

「知ってるよ!」


上手い人の模倣

「それを何故、拙者達がやらされているのか聞いているのでござる!」


確かに闇影の言い分もわからなくもない。