使えそうなのは……釣り場とか変な感じに魔物が寄り付かない所とかかな?
なんにしてもあったら便利な所か。
ともかく、みんなそこそこ当たりはずれはあるけど色々と貰えたっぽい。
姉さんは二匹目の騎乗ペットが手に入った。騎竜で今までの物よりも性能が高いらしい。
「さて……後は次元ノガネーシャを解体か」
「しぇりるさんが活躍したのですから私たちの取り分は多そうですね」
「そう……」
「今回の素材はしぇりるの装備でも作ってもらうか?」
俺の問いにしぇりるは首を横に振る。
「損失、埋める。そんなにいらない。それとドロップも後で渡す」
さすがはMVPか、何かドロップもあるらしい。
後でしぇりるに貰ったドロップはガネーシャの太刀と数珠、それとヴァジュラって投擲武器だ。
太刀はともかく、数珠とヴァジュラは使い道を検討しないといけないな。
どうも数珠は魔法攻撃が上がるので闇影に持たせるのが良いか?
ヴァジュラは俺たちの中で使える人がいないのでロミナに加工してもらうことにした。
「出費分の穴埋めか。まあ武器じゃなくても船の素材とかに使えばいいんじゃないか?」
「……わかった」
大型だから白鯨の太刀<モビーディック>を使えばいいな。
技能は十分満たせているようでザクザクと切り分けられる。
人型要素があるのでちょっと悩み所だったけど問題はなさそうだ。
牙とか骨とか皮が大半だったな。ブレイブペックルが何か反応しているので仕分けが終わったら渡すとしよう。
「それじゃ……一旦帰るか」
という訳で俺達は考察をしているプレイヤーたちを後にして帰還したのだった。
その日は戦勝会という事で城で姉さんが料理を披露してくれた。
「ふむ……」
食事を終えて部屋でアップデート後という事で、ぼんやりとスキル欄で新しいスキルが無いかを確認する。
今までの行動を記憶されていて何か出現している可能性があったからだ。
色々と追加されているなぁ……船上戦闘技能とかそこからの派生で航海士、占星術とかが開かれるようだ。
スピリットはシステム周りが独特だけど他の種族のプレイヤーも同様のスキルが新たに追加されていると見て良い。
今まで内輪受けで話をしていた海女とか漁師とか本格的にスキルに出てくる領域になってきてると見て良いな。
どれも上位スキルで取得するか非常に悩ましい。
……ペックル使いってスキルが出現しているし習得条件を余裕で満たしている所はこの際、見ないことにしよう。
今後、ペックルを上手く運用するって意味だと覚えておいても良いかもしれない。
下手に硝子たちに話すとペックル強化の為に最優先で取れと要求されかねない。
具体的には姉さん辺りに知られると危ないな。
誘導というか命令が姉ゆえに強いからな。
いや……上手くいっている俺という実績から姉さんはまだ言わない可能性は高いか?
その辺りの考えは異様に早いので逆に安全かもしれない。
とは思いつつ何を今後取っていくのが良いか。
できれば釣り関連のスキルを引き上げていきたい所ではある。
フィッシングマスタリーの上限は突破出来ているけど、更なる上位スキルを取得してLvアップをしていかねば出遅れる。
と言った形で無数にある取得できるスキル一覧をずらーっとスライドさせて確認していると……一際輝いて自己主張しているスキルが目に入った。
☆狩猟具 ユニークスキル
フィッシングマスタリーⅩ以上もしくはスピアマスタリーⅩ以上・さらに100種以上の該当魚類の取得
トラップマスタリーⅩ以上もしくはボウマスタリーⅩ以上
夜目Ⅴ以上もしくは気配遮断Ⅴ以上
素潜りⅤ以上もしくは掘削Ⅴ以上
解体技能Ⅹ以上もしくは皮加工技能Ⅴ以上。
累積狩猟(魔物除外)2000000匹
累積罠設置数 100000個
狩猟系シークレットスキル所持
ヌシの5匹以上のサーバー初回釣り上げ、もしくはエリアボス初回討伐5回以上。
生活ランキング5位以内の入賞経験。
取得に必要なマナ1000 維持エネルギー1000(ランクダウンはLv1以下にならない)
・選ばれし者しか取得できない唯一スキル。
狩猟に関する行動すべてに大きな補正が掛かる。
狩猟関連の武具性能70%増加。ステータス増加。
専用の戦闘スキル・専用武器スロットが解放。
※代償・人型へのダメージ-99%。この効果は武器の切り替えを行っても発生します。
※今後予定されているコンテンツの参加制限が発生する場合があります。
他、該当スキルは統括され習熟から再習得となり、外す事は出来ませんが重複します。
ただし習得実績は保存されます。
狩猟具
「うーん……!?」
なんだこれ? かなりのぶっ壊れスキルだぞ?
狩猟に関するすべてに大きな補正が掛かって狩猟関連武具の性能が7割も増加って強すぎるにも程があるぞ。
代償として外すことは出来なくなるし、人型の敵へのダメージが大幅に減少する。
モンスターだけではなく、仮に対人要素が実装されたら諦めろって感じの極端なスキルだ。
さらに今まで習得した狩猟関連、フィッシングマスタリーをはじめとした数々のスキルが再習得をしなくちゃいけなくなる。
ただ、習得実績……釣った魚とかは保存されていて、新しく魚を釣り上げることで再習得も可能って事だ。
これはⅩまでならかなり軽いぞ?
問題として……前提条件のハードルが異様に高い。
該当スキルを上げることは現状だとカニ漁とかしてればある程度補えるけど……ヌシ5匹以上を初回に釣り上げるって条件きっつ!
ただ、全部満たしてるぞ、俺。
ここまで条件厳しいと早めに習得しておいた方がいいのか?
というか俺の為に前もって準備してあったと思える位に条件がきつい。
けど……長くゲームをやってたら満たせそうな条件だな。
で……これ、唯一って所から考えて先着一名ってスキル……か?
他にユニークスキルがあるのか探したけど見つからない。
条件を満たしたら出る類のスキルである可能性は高いな。
「んー……」
代償は今までの技能だけど、統括されるって事は維持エネルギーが1000で今までのスキルとして扱えるって事だ。
さらに新しく今までのスキルを習得すれば重複する。非常においしい。
「気になる代償として人へのダメージが99%マイナスって事だけど……人型の魔物も該当するのか?」
次元ノガルーダとか人っぽい要素がそこそこある。
リザードマンとかオークとかゴブリンとかな。
その辺りに対する問題とかが大きいといえば大きいけど……ありそうなのはエンドコンテンツで闘技場とか実装された際に出られないって所なんだよな。
「……」
よく考えたら俺って大半のゲームで対人要素のある奴はやらないや。
姉さんや紡はこの辺りが得意だけど俺ってどんなゲームも大半は対人せずにエンジョイプレイをしてたなぁ。
こう……対人がメインのイベントとかも最低限で済ませていた。
そう考えると全く代償と言えない。
こんな早い者勝ち的なスキル……取らなきゃ誰かに取られるだろ。
迷っているうちに誰かに取られて消えたとかだと目も当てられない。
本来ならみんなと相談しないといけないけど夜も更けてるし、今夜はみんな寝るって言ってたからなぁ。
……硝子に聞いて見るか。
苦楽を共にした一番相談しやすい相手だし……闇影辺りも声を掛けやすいか?
という訳で硝子と闇影にチャットを飛ばしてみる。
『絆さん? どうしました?』
個人チャットを飛ばすと硝子はすぐに反応してくれた。
闇影は……返事がないな。すでに就寝中のようだ。
『ああ、寝る前に新しく追加されたスキルとかをチェックしてたんだけどな。ユニークスキルがあって取るか相談しようと思ったんだ』
俺は硝子に狩猟具というユニークスキルを説明した。
『確かにそれは非常に悩みますね。相談してくれてありがとうございます。ですが……ほかの皆さんに相談してからでいいのでは?』
『いや、姉さんとか紡相手だと迷走しそうだしさ。ロミナとかは相談に乗ってくれるだろうけど硝子に聞くのと変わらない気がしてさ。何よりスピリットの事でみんなわからないだろ?』
『そうなると闇影さんも相談に適している方ですね』
『アイツにもチャットを送ったけど反応がない』
寝るのが地味に早い奴だよな。起きている時は起きているけどな。
任意で夜更かしをする時以外は早めに寝てるのが闇影だ。
『早い者勝ち感があってさ不安なんだ』
『正直……そこまで条件が厳しいのでしたら絆さん以外取れなさそうだと思いますが……』
『長くやってると案外簡単に取れるもんなんだぞ? この手の条件って』
200万匹の狩猟実績ってあるけど小型の魚、イワシとかニシンとかサンマって船で大々的な漁なら一回で数万尾獲れる。
一日二回だったとして一日4万としたら50日で取れてしまう。
環境さえ整ったらあっという間だ。
俺たち以外だって船を所持しているプレイヤーもいるし、底引き網でかなりの魚が獲れるんだから難しい数字じゃない。
『ヌシの初回釣り上げって所で相当厳しいと思いますよ』
『いやいや、そこは硝子だって釣りをしてたら引っかかったじゃないか。あれを5回するだけってのがかなり緩い』
『焦りすぎだとは思いますが……ですが覚えて損ではないのはわかりました。問題としてあるのは人へのダメージですね』
『ああ、たださ。俺、大抵のゲームで対人やらないんだよね』
『それはわかります。絆さんはそういう所は好まない方なんだろうと思っています。ただ……そんな注意があるという事はいずれ現れる要素って事ですね。チームで別れて波での攻防とかありそうです』
あー……そういった可能性があるのか。
それは盲点だったなー。
『ですが、絆さんは元から望まない要素のようですし、絆さんが決めてくださって良いと思いますよ。どうしてもやらねばならなくなったら私や皆さんが協力して下さいますよ。何せ絆さんはどこでも釣りをする方ですからね』
今更って言いたい訳ね。
『そっか、ありがとう。じゃあせっかくだし取得してみようかな』
硝子に相談して取る決心が固まった気がする。
これでどこかで問題があったとしても、その時は釣りをしてればいいんだし。
元々釣りをするためにこのゲームをプレイしたのだから問題なかった。
俺はスキル欄にある狩猟具のスキル項目をチェックして取得しようと試みる。もちろん前提スキルはすべて取得してだ。
前提条件は俺が取得できるスキル範囲で満たせるから出てきたんだろう。
コストが重くなる……所ではあるのだけど狩猟具がそのままの性能ならば逆に安く済むようになる。
警告・このスキルを取得すると外すことは出来ません。
該当スキルが統括され、元のスキルは再習得条件を満たさないと習得できなくなります。
よろしいですか?
・はい ・いいえ
案の定後悔が無いようにとばかりに確認メッセージが出てきた。
俺は迷うことなく・はいを選択する。
本当によろしいですね?
・はい ・いいえ
随分と厳重だな。
ここでもう一度、押して本当の本当に~と続いたらコントだぞ。
って思ったのだけど、該当スキルが統括されるエフェクトが出て、狩猟具というスキルが俺のスキル欄に収まった。
『おめでとうございます! 十二の唯一スキルの一つ・狩猟具を取得したプレイヤーが現れました!』
って全体チャットが流れた。
うわ……このスキル、相当ゲーム内で重要そうなスキルなんだな。
『びっくりしましたね。いきなり全体で放送されましたよ』
『そうだな。プレイヤー名が表示されなくてよかった』
目立ちたくないとかそんな話だけど、こう……いくら島主でも限度があるとかキレられそうな案件だ。
まさか全体放送で流されるとは思いもしなかったぞ。
大昔のMMORPGでは超高難度アイテムを作成したプレイヤーやギルドがゲームのシステムに晒上げにされるなんて事もあったそうなので、少し不安だったんだよな、
幸い取得プレイヤーが現れた程度に収まっている様だ。
何にしてもスキルを再度チェックだ。
……うん。
フィッシングマスタリーや解体技能、トラップマスタリー等、今まで俺が重点的に習得していたスキルが軒並み消失していて再習得の条件が一部満たせなくなっている。
けれど釣り竿の補正とかその辺りは感覚的には全く変わらない。
むしろより明確に使えるような気がする。
そもそも今の俺だと装備するのにエネルギー以外に技能が必要な装備も外れずに装備出来ているので問題は全くない。
ハイディング・ハント
さて……専用スロットという項目を確認する。
狩猟具武器スロット
武器/初心者用狩猟具
■
■
■
説明/ユニークスキル、狩猟具を取得した者に贈られる初心者用特殊武器。
特殊な力で該当の武器を連結させる力を持つ。
単純に装備武器枠が増えてる? どういう事だ?
そう思って道具欄から出現させるとガラス玉みたいな代物が出現した。
「なんだこれ?」
これが狩猟具? と思って握る。
――該当武器をセットしてください。
すると所持している武器の一覧が出現した。
解体武器と釣り竿、それと弓が入れられるっぽい。
ほかにも入るのかもしれないけど俺が今道具枠で持っている物はそこまでないな。
ツルハシやドリルは入らない。
掘削だから当然か。
あ、狩猟具マニュアルって道具も道具欄にある。
説明は大事だよな。
――狩猟具は狩猟に該当する武器を狩猟具と呼ばれるコアにセットする事で即座に変化させて戦うことができます。
武器の持ち替えをする際の隙を無くし、スキルを意識することで該当するスキルへと武器変更が可能です。
素早く武器を変えることで、今まで繋がらなかったスキルが即座に放てます。
あれか。
釣り竿から解体武器に態々持ち替えなくてもスキルが使えるようになるって感じの武器みたいだ。
とりあえず……セットして見て試し打ちするのが良いな。
俺はスロット部分をチェックして武奈伎骨の釣り竿と青鮫の冷凍包丁<盗賊の罪人>を入れて……あ、同じカテゴリーの武器は重複で入らないっぽい。
釣り竿、釣り竿、釣り竿みたいに入れられないのか。
ちょっと使い勝手が悪いな。
敵によって同じ武器種でも持ち替えとか必要になるだろうに。
まあシステム面に文句を言っても始まらない。
あ、エネルギーブレイドが装備に入れられる。
重複しているような気がするけど問題ないみたいだ。
ややガバガバな感じだな。
初心者用狩猟具
■武奈伎骨の釣り竿
■青鮫の冷凍包丁<盗賊の罪人>
■高密度強化エネルギーブレイドアタッチメントⅤ
とりあえずこんな感じか?
「よし」
っと思っているとガラス玉が釣り竿に変化した。
俺が所持している釣り竿のリール部分にガラス玉が嵌っている。
変化したギミックって事かな?
「性能が変化したっぽいけど……」
適度に振るって確認するが……素振りじゃよくわからないか。
ただ、フィッシングマスタリーが無いのに使えるので問題はないはず。
「ヘイト&ルアー」
スキルを空撃ちして確認……スキルは初期化されてないので取得すれば使える。
「からのクレーバー」
スーッと飛んで行ったルアーが壁に当たった所で消えて武器がフッと形状が冷凍包丁になってクレーバーが放たれる。
「ふむ……」
こんな感じなのか……ちょっと癖はあるけど即座に別のスキルを放てるのは確かに優秀かもしれない。
問題はチャージスキルとかはどうなんだ?
釣り竿に武器チェンジで戻してブラッドフラワーを意識する。
すると……釣り竿状態でチャージが始まった。
「おお……別武器を使用しながらチャージが出来るのか……これは便利かもしれない。ヘイト&ルアー」
で、釣り竿のヘイト&ルアーもしっかりと発動して飛んでいく。
「ブラッドフラワー!」
直後にブラッドフラワーを放つとほぼノーアクションで武器が即座に変化してブラッドフラワーのモーションが発生したぞ。
中々隙が無い構成のようだ。
一番の問題はこれって硝子や紡みたいな反射神経が優れた人が使った方がより効率的な運用ができるって事だよな。
後は戦闘スキルか。
使えるスキルは……ハイディング・ハント?
「ハイディング・ハント」
するとフッと俺の姿が半透明になった。
んー……このエフェクトって隠れた的な感じだろうか?
狩猟だから獲物に気づかれないようにするって事だろう。
まあ、初歩スキルってこんなもんかな?
隠蔽系のスキルや魔法は闇影が使っているからあるのは知ってる。
『絆さん』
あ、そういえば硝子とまだ話をしている途中だった。
検証の為に意識の外にしてた。
『持ち替えの隙が無くなるスロット武器って要素みたい』
『中々便利なのではないですか? 片方の手でそれぞれ持つのとは別に使えるという事ですよね』
確かにな。
『ただ、問題として俺よりも他の人が使った方が有用だったかもしれない』
先着1名の特殊スキルを俺が取っちゃって申し訳ない気持ちにもなる。
こう……周囲への期待とか、イベント時に絶対に活躍しなきゃいけない重圧みたいなものを感じてしまうな。
『取得が大変なものですし、気にしたって意味はないと私は思いますよ。とにかく、明日からの活動が楽しみになりましたね』
『そうだな。夜に悪かったな』
『いえ、むしろ直接絆さんの部屋に行けばよかったです』
それを言ったらしょうがない。たまたま見つけてちょっと相談って感じだった訳だし。
『皆さんに声を掛けましょうか?』
『闇影も寝てるし、明日で良いよ。そう騒ぐ物じゃないって』
精々検証として港辺りに夜釣りに行くとかするのが良いかな。
『そうですか?』
『ああ、という訳で悪かったな。硝子。ゆっくり休んでてくれ』
『いえいえ、相談してくれてありがとうございます。では失礼しますね』
って感じで硝子とのチャットを終えた。
「さてと……ちょっと検証の夜釣りにでも行くか」
俺は釣り具を手に夜釣りへと出かけることにした。
カルミラ島は夜でも相変わらず賑やかな所はにぎやかだけど……狩猟具のスキルを取得する際に最大まで取った夜目の影響で見える範囲がかなり広がっている。
夜の暗さがあまり気にならなくなる程度には物が見えるようになったなぁ。
「ユニークスキルを取得した奴がもう現れたらしいな」
「狩猟具っていうのか……なんか変わったユニークスキル名だな」
「だな。概念的な代物なのかね? そもそも唯一のって所がいやらしいな」
「放送を聞く限りだと12個存在するユニークスキルみたいだけど……どこの誰が手に入れたんだろう」
ってプレイヤーが世間話をしている声が、前より大きく聞こえてきた。
これも狩猟具の補正なんだろうか?
どうにも今までよりも感覚が違う。
ユニークスキルの影響でスキル構成が大きく変わったのでしょうがないが、慣れるのにちょっと時間が掛かりそうだな。
なんて思っていると何か少し離れた所で隠れている奴のシルエットが確認できるようになった。
あのシルエットは何だろう?
歩きながら俺から一定の距離を取って近づくシルエットを見つめていると……。
「なあ、絆ちゃんがこっちに気づいてね?」
「そんなことは無いではずでござるよ。吾輩達は絆ちゃんに不埒な輩が付かないように、温かい目で見つめているだけ。きっとあっちに硝子ちゃんか闇影ちゃんがいるのでござる」
「硝子ちゃんと仲良く釣りをする二人をみたい」
「釣りをしてるらしいって話だもんな」