そりゃあ分かるか。
「ここのヌシはコイツって事なのかなー……マグマの堀の中にヌシが居たら良いと思ったんだけど」
「そちらにも居るかも知れないですね」
って雑談をしていると、ピシ……と、なんか嫌な音が響き渡る。
直後、ドゴン! って爆音が聞こえ……砂地に突然大きな流砂が発生した。
「うわ!」
「キャア!?」
俺とミリーさんは急いでその流砂から逃げようとしたのだけど砂がなだれ込み、流砂の中へと俺達は巻き込まれてしまう。
で、俺の視界は何に向かっていたかと言うと流砂からしっかりと逃れているヌシ・デザートアングラーだ。
「ヌシがぁああああ!」
このままじゃ解体出来ずに流砂に俺達飲まれる!
釣り竿を振りかぶってルアーを飛ばし、硝子みたいに引っかけて逃げようとしたのだけどルアーは空を切り……流砂の中心点に俺とミリーさんは流されてしまい、流砂に落ちて行った。
「うわぁああああ!」
「ああああ!」
シークレットウェーブクエスト発生!
クエスト名『太古から続く怨嗟の雄叫び』
リーダー 1 絆†エクシード。
メンバー 2 ミリー
ちょ、ここでヌシをその場で置いてきて突発的なクエストに巻き込まれるって事なのかよ。
ドサッと砂と共になんだかよく分からない空間に俺とミリーさんは落下してしまった。
「いたたた……」
痛みはゲームなんで無いのだけどなんとなくで言いつつぶんぶんと立ち上がって体に付いた砂を振り払い、ミリーさんに駆け寄る。
「うう……」
「ミリーさん。大丈夫?」
「ええ、問題はありません。ですが……」
起き上がったミリーさんが周囲を見渡しつつ俺を見つめてくる。
うん。そんな目で見ないで欲しい。咎めてる訳じゃ無いのは分かるけどね。
「隠されたクエストに遭遇してしまいましたね」
「……そうですね」
思わず敬語になってしまう。
まあ、ミリーさんは俺よりも年上なんだし、別に良いんだけどね。
とはいえ、冷静に考えたらヤバイ。
俺とミリーさんの二人で隠されたクエストに遭遇とか……。
「キャンセルして地上に戻れないかな?」
上を確認、流砂が止まっているけれど……上れそうではない。
「難しそうですね」
帰路の写本や領地帰還ノ書は使えない。
これってかなりヤバくないか?
うん。やべー……硝子とか居れば俺と二人であってもクエストクリアとか出来るかもしれないけど、ミリーさんの足を引っ張りかねない。
「ふふ」
ミリーさんがこんな状況なのに苦笑している。
一体どうしたんだ?
「らるくさん達が悔しがりますね。絆さんの見逃せない瞬間に遭遇してしまいました」
あー……うん。
らるく達は元より、硝子達も俺の周囲で妙なイベントが発生するって期待して居る節がある。
今回も顔文字さん達が攻略している合間に砦の堀で釣りをしようとしててこんなイベントが発生してしまった状況だ。
どうして俺はこのゲームだと隠されたクエストを見つけてしまうのだろうか?
仕組まれていたイベントではあるのだけどさ。
いや、今回のイベントは俺だけの所為じゃないと思いたい。
「クエスト条件は何だったんだろうなー」
「先ほどのヌシを釣ること、でしょうかね」
「いや……ミリーさんが探していた場所かも知れないよ?」
確かその辺りのヒントをミリーさんが呟いて探していた訳だし。
「なるほど、その可能性もありますね。私も調査していて当たりを付けた場所な訳ですから、タイミング良く絆さんがヌシとの戦いを始めてしまった訳ですし」
見つけてしまったんだからしょうがない。
「ありえるのは絆さん、ヌシを何かにぶつけてましたよね。私が丁度スコールを使った部分でもあります」
発生の条件があの砂の中にある岩への攻撃って可能性は……ありそうだな。
「ちなみに調査していた所ではあったのですが、目印のついた岩から南に何歩、西に……と言った感じで暗号があったのですよ」
「その丁度の場所で俺がヌシにガンガンぶつけてたと?」
「そうなりますね。偶然とは恐ろしいですね」
「どっちかというと見える所にヌシを配置した奴が悪い」
ヌシと戦っていたら偶然開いちゃうだろ。そう言ったイベントが重なるような所に配置しないでくれ。
「私のように考古学でイベントを見つけるプレイヤーが絶対に居るとは限らないから重ねて設置していた可能性もありますよ」
……ああ、制作者側から考えると折角設置したクエストがゲームクリアまで未発見なのはイヤか。
だって作ったんだからプレイヤーには楽しんで貰いたいよね。
「とはいえ……顔文字さん達が攻略中にこんなの引いちゃったのは激しくタイミングが悪いなぁ」
ミリーさんと二人でクリア出来るかな……なんか不安だ。
スカルラプトル
「絆さんは単独戦闘能力が非常に高いですからね。ペックルを使役する事も可能なので一人でも戦闘出来る能力を持っているとクレイも言ってましたよ」
まあ……ね。
困ったらペックル達を呼んでパーティーの穴を埋められる。
言ってしまえば一人でパーティーを作ってNPCを操作して戦えるんだ。
オンラインゲームで一人だけNPCパーティーで遊べると言う状況と言ってもおかしく無い。
顔文字さんも同じ事がもう出来るけどね。
「何にしてもここが私の探している場所なら渡りに船です。考古学者として、腕の見せ所ですよ」
ミリーさんは余裕を見せてるなぁ。
これも大人の余裕って事かな?
「それともこう言った空間で二人きりのちょっとロマンチックな演出をしますか? 浮ついてみますか?」
「ミリーさんはクレイさんがいるでしょうが」
こんな所で堂々と俺を誘惑するみたいな事を言わないでもらいたい。
「ふふ、セレブの妻が純朴な男の子を相手に危険な火遊びに興じるってドラマのような話ですね」
「洒落にならない事を言わないでくださいね。娘さんが泣きますよ?」
本当、大丈夫?
娘さんもそうだけどクレイさんも困ってそうなネタ。
「ちょっとしたブラックジョークですよ。私はクレイ一筋ですよ。娘に誇れる親でありたいですからね」
「ならそんな冗談言わないでくださいよ……」
「そこは……娘の設定に妖艶な魅力があるカリスマ女王ってものがありまして?」
「娘さんは母親に何を期待してるんでしょうね……」
妖艶って……大丈夫? 君のママ、浮気をするキャラになってるよ?
忠実に守ろうと努力してるミリーさんにやめるように設定変更をしっかりとしないといけないよ?
「絆さんは女の子キャラクターですからね。こう言った冗談を言いやすいんですよ」
「リアル男なんでやめてください」
「ふふふ、わかりました」
なんて冗談を話し合って居たら……うん、緊張感や責任、後悔とかの感覚がなくなってきた。
きっとミリーさんは俺が落ち付くように冗談を言ったのだろう。
現にミリーさんは落ち着いたように周囲の壁を調べている。
こういう所、大人だよなぁ。
……壁画か。
「どうやらここが滅びた恐竜の都で間違いは無さそうです」
「クレーターのあった砦で別の場所かと思って居たけどその通りの場所にあったって事だね」
「ええ、本来はプラド砂漠開放後に発見するのが適正でしょうか」
「わからないなー……何にしても少人数でクリア出来るイベントであって欲しいけど、何かここで調べたい事はある?」
「まだ始まったばかりですからなんとも……奥へと行きましょう」
そりゃあそうだよね。
で、周囲を見ると……なんだろう。個室って感じな場所ではあるんだ。
ボロボロだけど石作りの家具らしき代物がある。
天蓋付きのベッドみたいな奴ね。
「とりあえず……俺とミリーさんだけだと心許ないからペックル達を呼ぼう。カモンペックル!」
「ペーン!」
「ペーン!」
ブレイブペックルを筆頭に戦闘向けのペックルを呼んで疑似パーティー状態にする。
「本当、絆さんがいると人員に困りませんね」
「ちょっと悲しくなるけどね。顔文字さんも既にそうなってるし……ってネタは程々に」
ギイっと個室の扉を開ける。テラスの方は砂に埋もれて行く事が出来ない。
扉の先は通路があって土に埋まっている所を避けるように進めるようだ。
「クエスト名が太古から続く怨嗟の雄叫びって出てましたけどミリーさん何か知ってる?」
「それを調査している段階でしたからね。おそらく恐竜の都と言う場所がここなのでしょうが……」
どんなクエストでどれくらい時間が掛かるのかってのが気になる。
あんまり長いと顔文字さん達が行方の知れない俺達を探して回る事になりそうだ。
幽霊船みたいにそこそこ長いクエストだと大変だなぁ。
「グギャア!」
なんて進んで居ると……スカルラプトルという恐竜の化石みたいな魔物が3匹現われる。
「動く化石ですね。あれはヴェロキラプトル。白亜紀後期に居たとされモンゴルで出土した小型の肉食恐竜です。名前の意味は素早い泥棒と言った意味があります。知能も高かったそうです」
うわ……ミリーさん詳しい。
そう言えば化石掘りで色々と恐竜に関して説明してくれたもんね。
「このようなモンスターが居るのは夢が膨らみますね」
「考察は程々に戦闘に入るよ」
「ええ、どうぞ」
「ペーン!」
ブレイブペックルが前に出て攻撃を受け止めようとしているけれど、ここは俺が前に出て一気に仕留めるのが良いだろう。
倍速モードで青鮫の冷凍包丁に武器を変化させて接近して素早く切る。
うーん……肉が無い骨型の魔物だから狩猟具の効果は薄いように感じる。
ただ、単純な攻撃力で押し切れるようで雑魚だからか容易く屠れた。
「グギャア!」
っと、スカルラプトルが俺ではなくペックルとミリーさんへと飛びかかる。
「よっと、からの削岩撃、ですね」
のを……ミリーさんは避けてすかさずルーンハンマーでたたき壊した。
「化石を壊すのは非常に勿体ないですね。モンスターだからこそですが」
「そ、そうだね」
そう言えば持ってたよねミリーさん。ルーンハンマー。
考古学装備ってばかりにさ。
魔法系の後衛だけど近接も出来てしまうのが運が良いのかな?
効果は抜群とばかりにスカルラプトルに大ダメージが入り砕け散る。
残りの一匹もそう時間は掛からずに仕留める事が出来た。
ぶんぶんと戦闘後に武器に付いたゴミを振り払うミリーさん。
キャラクター的に鞭が似合いそうなのにハンマーを振うってのはギャップが凄い。
「ダインブルグガーゴイル相手に掘削スキルで攻撃していたお陰で魔法より楽に倒せましたね」
「そうだね。魔法だと何が効果的なんだろ?」
「無難に水ですかね」
となると俺の装備も結構有効打になるかな?
「絆さんの場合は私の持ってるハンマーを使うのも良さそうですね。スキルを割り振れば出来ますよね」
「そうだけど狩猟具のスキル補正の方が大きいかな」
「でしょうね。ともかく進めそうなので行きましょうか」
「うん」
と言う訳で戦闘を終えて通路を進むと……今度は玉座の間のような場所に出る。
「ここって恐竜の都なんだよね? なんか城みたいなような」
「ダインブルグの砦の地下なんでしょうかね」
「顔文字さん達と何処かで出会えそうな流れだなぁ」
こう、裏口が実はありましたって流れで。
「その事なんですけど、クレイにチャットを飛ばそうとしましたが届きませんでしたね。相手が忙しい状況なので時間を置いて連絡下さいと出ました」
あー……インスタンスダンジョンとか時間の流れが違うらしい場所に居る相手にチャットを飛ばすと出る奴ね。
となると同一空間じゃないのか。
「じゃあ顔文字さん達と合流する流れじゃ無いのね。別ギミックで助けになる展開かと思った」
「謎のヒントメールが来ていたのであり得るならパーティーを分けてますよね」
「そうだね」
ゲームだと希にあるギミックだね。
片方がボタンを押している間しか開かない扉とかあって、交互にダンジョンを攻略する感じ。
しかし、ミリーさんも結構ゲームに詳しいな。
考古学者専攻の魔法使いポジションだけど、クレイさんも含めて若い頃は結構ゲーマーだったんだろうか。
って進んで居ると道の先が無く行き止まりになった。
「あれ? 道が無い? 壁でも掘って行けって事?」
「どうなのでしょう? ちょっと周辺を調べましょうか」
掘りながら進むとか激しく面倒臭いぞ。大丈夫か?
という訳で周囲を調べると。
「絆さん、ここにある骨の装飾、動きますね」
ミリーさんが骨の装飾を動かすとゴゴゴ……と壁がスライドして道になった。
うわぁ……どんなギミック?
こう言った仕掛けを探して行くのか……。
地下文明
「ギャギャ!」
と、壁が動いた先にはミイラディノと言う恐竜のミイラみたいなモンスターが出てきた。
「あ、あれはディノニクスです! 学名の由来は恐ろしいツメを意味する所から名付けられた恐竜です! 産出地はアメリカのモンタナ州。このゲームだと分布がメチャクチャですね! ただ、ミイラで出るのは興味深い!」
ミリーさん、絶対……恐竜好きだよね。
恐竜系の魔物全てに解説を入れていくのだろうか。
「化石に魔法とかその辺りを施して動かしてるとかなのかなー肉付けされた形でさ」
「あり得ますね。ミイラだとアンデッドなので火の方が効果がありそうですね」
「骨の方でも火が効きそうではあるけど……手始めに!」
ズバァっと冷凍包丁で切り飛ばす。
うん、小回りの利く青鮫の冷凍包丁は使いやすいね。
チーン! っと、スティールが発動した。盗めるのか。
えっと、手に入ったのは恐竜の牙……ね。
倒すとサァ……と砂が散るかのようにミイラディノは骨の一部を残して消えてしまった。
「霧散してしまいましたか……少し残念ですね」
「研究用に欲しかった?」
「ですね。ゆくゆくは錬金術で恐竜の復活が出来れば良いです。夢が生まれました」
いやぁ。こんな所で夢を持たないで欲しいな。
娘さんもこんな性格なのかな?
「ゲーム内の何処かで恐竜が生き残ってるかも知れないですよ」
「居たら居たで良いのですよ。ゲームなんですから」
ミリーさんが嬉々としている。
この状況を楽しんでるなぁ。
俺も楽しんだ方が良いか。クリア優先だと面白く無いもんね。
ミリーさんからも学べる所は多いな。
そう思いつつ進んで行くと……俺達の読み通りここは城だったようで城内の吹き抜けの通路というか橋みたいな場所から外の大空洞が見える。
確かにミリーさんの言うとおり都はあったようだ。
ただ、文明の形跡とばかりに都市が城を囲うようにあるみたいだけどさ。
壊れた所にはマグマが流れ込んでいて地下ではあるけどマグマで明るくなっている。
地下文明ダンジョンって様相を見せる。
地上の砦よりも大がかりなダンジョンなんじゃないか?
ショートカットとばかりに飛び降りたら落下死しそうだなぁ。
「……恐竜の都とありましたが、これは恐竜たちが文明を築いた都なのか、それとも人類の都に恐竜を使役していたのかどちらでしょうね」
「どうなんだろ? 俺、このゲームのバックストーリーとか追ってないから分からないなぁ。らるくの方が詳しいんじゃない?」
思えば釣りばかりで世界観とかまるで触れてないからなぁ。
物語を楽しまずにイベントオンリーでプレイしている自覚はある。
けどオンラインゲームってそんな所もあるからなぁ。
「そこもすぐにわかりそうですね」
「まあね」
「ペン」
ペックル達も俺の行くところに付いてきている。
とりあえず……大丈夫か。
「少人数なので大がかりのギミックは無いと思うけど……」
人数が必要なギミックがあると攻略不可で詰むからなぁ。
「ペックル達に指示しておくとかあるかもしれないですよ?」
「ありそう」
「それとそこは知恵を絞るとかでしょうか。マシンナリーでボタンを押しておくとか遠隔で操作できるようにするとか知恵を駆使して行く事もありえます」
確かにありえる。
俺も前に洞窟に引っかかったリザードマンダークナイトとか倒したし。
詰んだと思わず周囲を調べれば活路はあるか。
「絶景ですね。滅びて地下に落ちた恐竜の都……」
「そうだねー」
マグマが照らす廃墟の都市を高い所から見るというのは中々に乙なものなのは否定しない。
出来れば硝子や闇影達とこんな所を冒険したかったもんだ。
顔文字さん達とも一緒に居るのは楽しいけれど懐かしく感じてしまう。
硝子や闇影、紡やしぇりるに再会出来るはずだったのにな。
何にしてもこのクエストをクリアするのが大事か。
「それで気になる所ですが」
と、ミリーさんが吹き抜けの通路からソッと、城壁を指さす。
「ロープとか使ったら行けそうな引っかける所が見えますね」
カルミラ島で開拓していた際のロープギミックを思い出す。
うん。きっとあそこには何かあるのかも知れないけどね。
「俺は運動神経が悪いので出来ません」
システムによる補佐のお陰で素早く動けるだけで運動神経は良くない。
あんな所をロープを使って飛び移るのは難しい。
「あらま……ですがルアーを引っかけてリールを回す動作をすれば行けるのでは?」
「あー……なるほど、ロープで飛び移るではなく釣り糸とリールで壁伝いに登る方法か」
それなら行けるかな?
釣り竿にしてルアーを出し、糸を一番強度のあるワイヤーにしてミリーさんの指さした場所にある引っかけられそうな杭にルアーを引っかけて何度か引いてみる。
……行けそうではある。
「ミリーさん、つかまって」
「はい」
ミリーさんが俺に捕まったのを確認してから電動リールで強く巻き付けるとグン! っと引っかけた所の壁に飛び移れた。
そのままリールを巻いていくと飛び移りに成功。
硝子みたいに器用じゃ無いけど上手く行ったかな。
「で、飛び移れた訳だけど、何かありそう?」
周囲を見渡すと宝箱らしき物が設置してある。
「少々お待ちを、ふふ……考古学者はトレジャーハント技能も少しは覚えてるんですよ」
魔法系なのに結構色々と嗜んでるんだなぁ。ミリーさん。
ガチャッとミリーさんが箱を空けると……。
「古代の剣という剣が入ってますね」
「剣か……姉さんが使うかな? って感じだね」
単純な剣の武器種を俺は使って無いしミリーさんも使わない。
俺の知る人の中だと精々姉さん辺りが該当者だ。
攻撃力は……地味にあるな。
古代の力ってのがエンシェントドレスの古の守りの攻撃版のような印象を覚える。
性能的にその辺りかな? 手土産によさそう。
「寄り道には宝箱というのはゲームの王道か」
「実はメインルートというのもあるのを知ってますよ。娘がそう言った話をしていた事がありますから」
結構ディープなゲーマーだったんだろうな。娘さん。
「ここから行けそうな所があったらそうだろうね」
「ええ、ですが……無さそうですね。先ほどの吹き抜けの先に合流しそうな降りる場所があるだけのようです」
「んじゃそこを迂回して行こうか」
「はい」
って降りて吹き抜けの部分と合流する所を確認すると……なんか出てきそうな穴が上にあった。
「あの辺り通るとモンスターが出てきそうですね」
「だね。戦闘回避も出来ていたって事か」
色々と隠しギミックがあるようだ。